先週、十数年ぶりにフルート・コンヴェンションに参加してきました。
今回の収穫はなんといっても、パウエルのショーケース(メーカー主催の演奏会)で、ラリューさんと共演できたこと。
これまでに何度も客席では聴いていたし、レコード、CDもたくさん持っていますが真横で聴く生音は、また全く次元が違いました。
また期間中、何度か接してる間に、その人間の次元の違いにも衝撃を受けました。
コンヴェンション前日、合わせの為に大阪のドルチェ楽器に行ってみると、楽譜を忘れて来た様子のラリューさんが、製本したてのコピー譜を前に物凄い美音で譜読みの真っ最中でした。
パラパラと軽く吹いてるだけなんだけど、今までどこでも聴いたことのないようなとてつもない音と指回り。ほんとに76歳か!?
近づいて話しかけると
「いい頭部管を見つけたんだ。とっても暖かい音がするでしょ。どう?」と言ってフィルハーモニー・スタイルの頭部管のついた19.5金C足の楽器を吹かせてくれました。
「いいですね!」と答えると
「フィルハーモニーはあまり好きじゃなかったんだけど、この頭部管はとても良いと思う」とたいそうお気に入りの様子。
そのうち目の前に並んでるヴェンティやソロイスト・タイプの頭部管を次々吹き始めたのですが、どれを吹いてもラリュー・トーン。
様子を見に来たドルチェ楽器の安川社長が「ラリューさんは、やっぱりソロイストちゃいます?(←関西弁&英語)」と言うと「君はどう思う?」と僕に…
正直どれを吹いても素晴らしい音なのですが、「一番クリアで明るいソロイストが良いと思う」と答えると、「じゃあこれで」と迷わずその頭部管を持って練習会場へ。
練習では、何年もこれを吹いてきましたみたいな自在さで楽器をコントロールし、アンサンブルのメンバーを圧倒して終了。
練習後の打ち上げ(!)では日本語で「びーるくださぁい!

」「さけくださぁい!」「やきとりくださぁい!」と、とても上機嫌で、水のようにアルコールを飲み続けていたラリューさん。「明日リサイタルですよ」と注意され「リサイタル…?僕の?マジか?」と目が点に。
この人、明日大丈夫かなあと本気で心配しましたが、翌日のリサイタルは、ステージに出たら、曲間一度も袖に下がることなく、あい変らずの超絶技巧と美音で1時間吹きまくり、聴衆を圧倒していました。
そして最終日、どきどきしながらショーケースのゲネプロ行ってみると、ラリューさんの楽器が、19.5金のC足→14金のH足に変わってるではありませんか。
おまけに本番では、座って吹くと言ってたのに急遽立って演奏すると言い出し、しないはずの繰り返しをいきなりして驚かされまくりましたが、あい変らずの超絶技巧と美音で吹きまくり、ここでも聴衆(と共演者)を圧倒して終了。
その後、お昼をご一緒した時も、午後から夜のコンチェルトのリハだというのに、また「びーるくださぁい!

」と二杯も飲んでました。
しかし夜の本番も当然のごとく、あい変らずの超絶技巧と美音で吹きまくり聴衆を圧倒し……………以下略。
フルートの次元も人間の次元も、格が違いました。m(_ _)m